ユキちゃん
雨が上がると、みるみる気温は下がり、春が遠のくような夜となりました。
花枝は動いて、漸くピンクの蕾となりながらも、今尚耐える時なのでしょうか。
家族の心模様は天候さながら、それでも来る季に思いを馳せて、あなたを見送ります。
垂れる頭にひと雫の涙は、愛しきものへの想いがいっぱいにつまっています。
長い間一緒に、幾つもの季を越えて、美しい風景と思い出を作りました。
其処に、慎ましい幸せを積んで、今までに煌めいた日々が在りました。
遠く離れようとも、これからも心と魂で繋がり、一緒に季を数えます。
過ぎた日に感謝して、これからも愛をそっと傍に忍ばせます。
ですから、たとえ姿見えなくとも、あなたは安らかで健やかなままです。
涙が教えてくれるのは、「愛は、過ぎた日に感謝して、未来へも思いを馳せて」。
合掌。
ご依頼主様 奈良県香芝市 I様
告別 ユキ17歳 平成30年3月16日