なすびちゃん
散る花は黄砂に吹かれて舞い、湾岸の遠景も黄砂に埋もれていました。
煙突の白い煙は、勢い良く真横になびいて、やがて空と同化していました。
北へ西へと走り続けると、春の太陽はおぼろに優しい微笑みを出していました。
桜吹雪のあのヨットハーバーで、あなたの旅立ちを見守ります。
若くして行くあなたにも、いつもの変わらない愛が寄り添います。
其れはやはり、優しく温かい愛で、あなたの全てを思いやり慈しんだ愛です。
港の景色は移ろい無常でも、其処に在る愛は常住にして、あなた達を偲びます。
愛の残したいっぱいの幸せが、あなた達の誇りとなり、感謝となるのでしょう。
地上の愛にもまた、幸せに包まれたことに、天地いっぱいの感謝が在ります。
涙が教えてくれるのは、「常住の愛は、天地いっぱいの感謝で寄り添って」。
合掌。
ご依頼主様 兵庫県姫路市 H様
告別 なすび2歳 平成30年4月7日