ぴょんたちゃん
夜が明けると、山を臨む高台は、野鳥の囀りで目覚めるようです。
見下ろす遠景に陽が当たり、静かに一日が始まろうとしていました。
澄んだ空気の中、青空の下、あなたが旅立ちます。
長い間あなたと暮らし、どれほどの癒やしをもらったことでしょう。
あどけない仕草に、どれほどの喜びを感じたことでしょう。
そうして巡った幾つもの季に、慎ましくもかけがえのない幸せが在りました。
悲しくも迎えた冬は、感謝と祈りになりました。
あなたの居ない風景の中で、消えない想いは願いとなります。
それは、正直な胸の内から出る、最上級の愛かも知れません。
涙が教えてくれるのは、「消えない想いは願いとなって、正直な愛のままに」。
合掌。
ご依頼主様 和歌山県岩出市 K様
告別 ぴょんた16歳 令和2年2月1日