パピコちゃん

天涙は朝から落ちていて、遠景は白く煙って見えなくなっていました。
天も白く全てを隠して、心虚しく行き場を失くして、彷徨います。
天を仰ぎ続ければ、悲しみを隠せそうで、想いも濡らすまいとします。

遠い日の同じ愛の記憶は、此処に蘇り、其の深さを思い起こさせます。
其の愛は、あなたに信頼と安心を与え、今まで幸せに過ぎて来ました。
大河の如く滔滔と注がれた其の愛は、あなたの体中魂にまでも溶け入っています。



大河の果ての景色に、虹が架かれば、其処にあなた達が居ます。
同じ信頼の愛で包まれて、安らかで健やかで、幸せのままです。
美しい景色に天を仰ぎ見れば、笑顔の面影が映ります。

涙が教えてくれるのは、「信頼の愛は、遠い日より絶えずして」。
合掌。

ご依頼主様　　奈良県天理市　M様

告別　　　　　パピコ15歳　平成30年12月22日