さにぃちゃん

とうとう天涙は落ちて、薄暮の湾岸は、銀一色に覆われました。
地に明かりは灯り、美しい都会の夜景となるのでしょう。
あなたの街に着くと天の雫も消えて、あなたは天に祝福されるようです。

遠い日の愛は、何も変わらず、愛されたあなたが旅立ちます。
大切なあなただから、消えない想いを伝えて、常住の愛を約束します。
そして、心に生きるあなたとずうっと一緒に歩み、また幾つもの季を巡ります。



憔悴する地の愛は、それでも気丈に、愛した記憶に支えられています。
またあなた達が仲良く居て、其の戯れる姿が、虹の景色に在るのでしょう。
南空で寄り添うふたつ星のように、永遠に離れずに居るのでしょう。

涙が教えてくれるのは、「愛した記憶は、常住を約束して」。
合掌。

ご依頼主様　　大阪府大阪市　Ｍ様

告別　　　　　さにぃ12歳　令和2年10月7日