とらちゃん
色味を残して山肌は、この寒さに耐えています。
夜更けには雪の舞いそうな空模様は、黒い雲が垂れ込んでいました。
あの遠い日と同じように、祈りの中で、あなたが旅立ちます。
最後の抱っこに、いつもの手の温もりを感じたでしょう。
抱き寄せられて、いつもの優しさが其の魂に触れた事でしょう。
22年の長い時間は、愛しき日々の一日一日の積み重ねでした。
辛い想いは寒さに晒されて、心凍って彷徨います。
悲しい想いをまたひとつ積んで、忘れない心が感謝します。
天を仰げば、あなた達が寄り添い居て、もうそれだけで十分です。
涙が教えてくれるのは、「悲しく辛くとも、足るを知る感謝が在って」。
合掌。
ご依頼主様 大阪府東大阪市 U様
告別 とら22歳 令和3年12月22日